技術情報

発電方式

波力発電装置は新開発の振り子式(Wave Rudder方式)をベースとしており、油圧制御装置,永久磁石同期発電機、パワーコンディショナーを利用することにより、低コストで耐久性の高いシステムを実現しています。

発電装置構成

発電装置は荒波に耐えられるように設計したジャケット構造物(川田工業㈱製)に設置しています。そのため、海洋付着生物の汚損の影響もなく、メンテナンス性に優れています。

波受板(WaveRudder)

波エネルギーを回転運動に変え、さらに回転運動から油圧エネルギーに変換して発電します。波受板は鋼板とゴム板(横浜ゴム㈱製)を組み合わせています。ゴム板は、異常波浪時の過剰なエネルギーを逃がす安全弁の働きをします。

油圧変換装置(PTO)

波受板によって生じた回転運動は、油圧変換装置(PTO:Power Take Off)により油圧エネルギーへと変わります。久慈波力発電所、平塚波力発電所ともにPTOは市販の舵取装置(川崎重工業㈱製)を使用しています。浪江波力発電所では、より効率のよい油圧変換装置を開発しています。

発電機

久慈波力発電所、平塚波力発電所では、市販の永久磁石同期発電機(東洋電機製造㈱製)を使用しています。浪江波力発電所では、高出力で波の変動への追従性が高い発電機を開発しています。

遠隔操作システム(TeleMOS)

発電所の運転を遠隔操作できるシステム(TeleMOS)を開発しました。発電所のデータをリアルタイムで監視できる他、各種データは陸上のサーバーに転送・保存され、発電出力向上の開発に役立てています。

平塚波力発電所の仕組み

波力発電の仕組みをアニメーションで紹介します。

(協力:ひらつかビジネスチャンネル)